2009.11.07

「熊を恐れつつも果敢に尻を消毒する」

(北海道チャリ旅2002)

北海道は温泉が多い。
私が旅をした2002年は特に冷夏で、温泉のありがたみを身をもって感じたものである。
ほとんど毎日温泉に入ったといっても過言ではない。
そのなかでも特に印象深かったものを紹介しよう。

 ー知床 カムイワッカ湯の滝ー
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カムイワッカの湯の滝に行く。沢の中に温泉が湧き出している、いわゆる有名スポットというやつである。
ここらへんはモロに熊の生息地域で、昨日会った人に「今日行ってきたけどバスから熊見えたよ」などとおどされてかなりびびっていた。がしかし、俺は行かなければならない。なぜなら、そこに温泉があるからだ(?)

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ここに行く道は夏休みはバス以外の車は通れない。入り口にゲートがあって、「一応遭難対策のために名前と連絡先を書いてください」と係りの人に言われ、ますますびびる。早朝でまだバスも走っていない時間だったので周りには誰もいない。砂利道のカーブを曲がるたびにびくびくする。周りも眼下も深い森、その向こうには海が見える。この視界のどこかには確実に熊がいるのだろう。

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こんな道を走っていく。

1時間ほどで滝の入り口に到着。ここから沢を20分くらい登ると温泉が湧いている。貸しわらじ屋がいるが、もちろん借りず(お金かかるからね)タオルを足に巻いていたら、わらじを借りるお金が無いかわいそうな少年と思ったおばちゃんが「これ息子のやけど濡れとってもよかったら使いー。終わったら捨ててもええよ」と靴下をくれたので、ありがたく頂いてぺたぺた登っていく。そして滝到着。
ここで問題発生。

みんなパンツはいとる・・・!

僕は、温泉だからもちろんフリチンでよかろ、と思ってタオルだけ持ってやってきたのだ。換えパンなどあるはずも無い。ましてや若い女の子も(カップルだったけど)いるのだ。お粗末さまなのも・・・いやむしろ元気ビンビンになっても・・・少々不都合である。また、みんなパンツを履いて入っているところにフリチンで突入するのも、シャイな僕には少し遠慮したいところである。そこで、僕はトランクスで突入することにした。

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なんだかピリピリする・・・尻の穴がピリピリする!後に聞いた話では、この温泉はかなり強い酸性で、地元の人はわざわざ入りに来ないそうなのだ(貸しわらじ屋談)。このピリピリは温泉から出てもしばらく続いた。「ま、話の種に一回くらい行ってもいいかな」という程度である。尻の穴を消毒したい人にはオススメする。

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ちなみに、知床が世界遺産に登録されたため、現在は湯の滝には入れないそうです。へぇー。
時の流れを感じます。

  

  

これで、いままでに書いてあった分はおしまいです。

また来年暇になったら、北海道の残りとオーストラリア編を書いていこうと思います。

それではしばしのお別れ。

(北海道チャリ旅2002)

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2009.10.31

ストーブリーグ

(北海道チャリ旅)

「北海道では、夏でもストーブを焚くらしいぜ」
「お前、北海道バカにしてんのか?」

とか言われそうだが、バカにできないのである。まじめなのである。
夏の道北、道東では、ストーブが必需品だ。

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ちなみにこの日、風雨強く気温9度。ストーブがないと死んでしまう。

しかしこの風貌。まさしく小ゴリラか猿。
こうなりたくなかったら、チャリの旅はおすすめしない・・・。

(北海道チャリ旅)

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2009.10.17

真夜中・・・

(北海道チャリ旅2002)

北海道は心霊スポットが多いといわれる。
開拓時代の過酷な労働環境や、強制連行といった歴史的背景もあるようだ。
なるほど、よく道端に、お地蔵さんが立っている。
それに、キャンプ場って、昔の飯場とか資材置き場の跡だったりすることも多いらしいよ。
○○○湖のキャンプ場はね・・・

 

という話を、ライダーハウスでいやというほど聞かされた。
夜トイレ行けんくなるからマジでやめてくれ!

そんなある日。8月なのに、そのキャンプ場には人っ子一人いない。不気味だ。夕暮れで薄暗くなり、霧が出てくる。夕闇迫る、人家から離れただだっ広いキャンプ場に一人で泊まる怖さが想像できるだろうか。
電気がつかない真っ暗なトイレなど怖くて行けず、しっかりとテントのジッパーを閉める。風がトイレのドアをバタン、バタンと叩く音にもびくびくする。無理やり寝ようとしても目が冴えて眠れない。

そのうち、

テントの周りを、かさっ、かさっと、草を踏む音が・・・
 
  
  

   
 
したら怖ぇ~!!とか考えたらますます眠れなくなって、外の音が気になって、でも人里離れたキャンプ場だからどうしようもなくて、ほとんど一睡もできずに、夜明けとともにダッシュで撤収したのだった。

・・・やはり小心者には一人旅はオススメできないのかもね・・・。

自分はあまり霊感とかは無いほうだと思う。
ビビリだから、あまりそういうところに近づかないかだけかもしれないが。

怖いと思うから怖くなるのかもしれない。
「幽霊の正体見たり枯れ尾花」とも言うし。
 
  

 

 

と思ってたんだけど。
 
ところが5年後、私はタイで本物の心霊体験をすることになる・・・(この話はいずれ)。

(北海道チャリ旅2002)

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2009.10.03

女を見ると食いたくなる。

(北海道チャリ旅2002)

さて、前号に出てきたセイコマ(セイコーマート)は、北海道でもっともメジャーなコンビニ。セイコマしか店がないような村もあるため、野菜や肉なども置き、スーパーの役割も果たしている。また、プライベートブランドのパンや飲料等は安くてうまい。セイコマのオレンジ色の看板はまさに旅人のオアシスなのです。

Seicomart

チャリダーはまさしく「馬」や「鹿」のようによく食うため、上記のように日替わり弁当が不可欠である。ちなみに、私は一回の食事で日替わり弁当を3つ食べたことがある。自転車はけしてエコな乗り物ではない。

ちなみに食欲は肉体的要因だけでなく、精神的要因も影響するようだ。
ある日のはずかしい日記。

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やっぱね、オレもくしゃみはおっさんみたいだけど、まあ一応青年なわけですよ。で、そろそろ女の子が恋しくなってくるころなんですよ。 20日くらい経ってね。一人気ままがいいんだけど、それでもやっぱちょっと寂しいナーってね。もちろんたまに女の子にも会うんだけど、ま、ハローグッバイだからね。

そんなときに、どっかの自転車サークルに会ったんですよ。まぁ夏の北海道だから、いっぱいいますわな。オレはとにかく立ち止まりたいときに止まりたい、腹が減ったときに飯を食いたい、ということで一人旅なわけだけど、サークルってそういうことはできんでしょう。でも、仲間たち(要女の子)といっしょにわいわいできるってのも悪くないかもしれんなあ・・・。いや、悪くないぞ。ぜんぜん悪くない。
むしろ、いい。

と、彼らがバーベキューやってるのを横目に安スパゲッティを茹でながら思ったのでした。

 

・・・そして翌日の日記

今日の朝飯にはわれながら驚いてしまった。昨日の夕食が少なかったのか、 脇目で見たバーベキューによる精神的空腹のせいか。 コンビニ弁当+メロンパン+おにぎり2個+肉まん+カップ焼きそば。食べすぎだ。しかしこれでも2時間後には腹ペコになるのだ。食パン一斤一気に食べたりと、普段の一日二食生活からは考えられない。チャリダーの燃費が極悪というのは、こういうことなのだ。バイクならリッター20くらいとして100キロ走るのに5、600円くらいのもんだが、チャリだとこれだけ食べても50キロも走れない。贅沢な乗り物だぜ、まったく。

今日もほとんど人家のない原野を突っ走っていく。僕は、こんな景色を求めて北海道にやってきたのだ。しかし、このようなところでは店が無い。補給ができない。軟弱コンビニ少年は原野の感動より空腹で頭がいっぱいで、ひたすら町を目指した。
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要は、どんなに強がっていようが、偉そうなことをほざこうが、チャリダーという生物は女の子と食い物のことしか考えていないのである。
(おれだけ?)

(北海道チャリ旅2002)

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2009.09.19

摩周湖を見ると、こうなるのよ…

まずは報告から。

司法試験落ちました。報告が遅れて誠に申し訳ありませぬ。

来年は必ずや合格する所存であります!

 

 

そして今、7年前の予言が、気になっている・・・。

 

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(北海道チャリ旅2002)

さあ今日は、屈斜路湖から摩周湖を見に行った話をしよう!

例によって以前の日記からさっ!

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快晴だ。しかし、食糧の買い忘れ&手違いで昨日の晩手持ちの食料をすべて食ってしまったため、朝飯抜きという自転車にとっては自殺行為をしてしまった。

(注:その日キャンプしてた屈斜路湖のまわりには店がなかった)

ま、無いものは食えないので露天風呂に入る。入りながら日の出を眺める。この景色が朝飯代わりだ。

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 などといっても日の出が食えるわけでも無く空腹でほうほうの体で20kmほど先の弟子屈の町のセイコマにたどり着く。日替わり弁当やパンなど大量に買い、がつがつと喰らう。余談だが、セイコマの日替わり弁当というのは、400円で1000kcal超という、チャリダーにとってかなりありがたい効率食である。ダイエット中の人は間違っても食べてはいけない。

ここで出会ったおじさんの、「摩周すごいきれいだったよ。あんなに見える日は珍しいねえ。」という言葉で、摩周湖を目指す。ここから10km弱、標高差300m強くらいか。最初は緩やかな登りだが、次第に傾斜もきつくなり、軽いギアでも休み休みになってしまう。とにかく天気が変わりやすい、10分前は快晴だったのにもう真っ白、みたいな話を聞いていたのであせるが、なかなか進まない。結局1時間近くかかってしまう。しかも、展望台には観光客がわんさか。完全に場違いな人になってしまい非常に機嫌を損ねる。景色は完璧だ。確かにきれいだ。でもさ、見えちゃったら別に芦ノ湖とも変わんないって。湖ってことは一緒じゃん、という気分になってしまう。ま、そんなもんだろな。

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ちなみに、摩周湖を見ると出世が遅れるとか婚期が遅れるとかいう、見れなかった人の負け惜しみであることが見え見えの伝説があるが、まあ、見れないほうが幻想を抱き続けられて幸せかもよ、と、あっけなく見てしまった私は語る。「本当に大切なものは、目に見えないんだよ」なんてのもあったな。

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・・・26歳無職・・・彼女なし・・・司法試験不合格・・・
7年後の真実・・・。

 

でもすごくきれいな湖でした。
出世/結婚/合格等関心ない方にはおすすめです。
将来ちゃんと就職したい学生の方は避けたほうがよろしいでしょう。

でも「出世しない」とはいってないもんね!遅れるだけだもんね!

(北海道チャリ旅2002)

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2009.09.04

さるふつ事件

(北海道チャリ旅2002)

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さて、猿払事件、という超重要な判例がある。

ある夏の昼の日、「道の駅さるふつ公園」のレストランで、ホタテ定食かなんかのご飯を大盛りで頼んだにもかかわらず、並盛で出てきた、というものである。

違うか。

昭和42年、猿払村の郵便局員が、非番のときに社会党の選挙ポスターを貼って起訴された。
国家公務員法は政治的行為を禁止しているためである。
それは表現の自由を保障する憲法21条に反し違憲なのではないか?ということが争われた。

でもそれは別にここではどーでもよくて、
猿払村はこんなところだよーん、というのが言いたいだけー

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ちなみに、もちろんご飯は大盛りをもらいました。

そして、この日はなんと枝幸町の体育館に泊めていただいちゃったのだ。

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枝幸にはライダーハウスもキャンプ場もなく(当時)、夕暮れに行く当てもないチャリダー数人を、心優しい館長さんが体育館の遊戯室に泊めてくれたのだ。ちなみに次の日、当地では北島三郎コンサートが行われた。枝幸町に幸あれ。

(北海道チャリ旅)

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2009.08.28

2002年8月7日、僕は

(北海道チャリ旅2002)

宗谷岬にたどり着いた。走り始めて7日目だった。
もう、これ以上北に進む道はなかった。

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もちろん、ここで旅を終わらせるなんて考えは全く浮かばなかった。
旅が楽しかったからだ。

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サハリンみえるのわかるかなー。

(北海道チャリ旅)

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2009.08.21

再録 稚内の女の子の服装に関する諸考察

(北海道チャリ旅2002)

実はこの旅のことは、学生の頃大学のドメインで公開していた。
今までの斜体の文章は、当時のものを再利用した部分である。
でも、今の自分の感覚と合わないものもあるし、日記なのでつまらない日もある。だから、大体はあらためて書きなおすことにした。

当時公開していたものがどんなかんじだったのか、2002年8月6日の日記を見てみよう。

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やはり雨。結構ざあざあ降っている。僕はそろそろ休もうと思っていたので別にいいのだが、テツさんは時間に限りがあるので進むかどうか迷っていた。でも停滞にした。二度寝する。シンさんは礼文島に行った。有名なユースホステル「桃岩荘」に行くらしい。桃岩荘はとにかく変わったユースホステルで、とにかく凄いらしい。僕は何が凄いのかは実はよく知らないのだが、行ったことがある人は「マジで凄い」、行ったことがない人は「マジで凄いらしい」と必ず言う、有名なユースなのだ。なんでも、酒無しなのにすごいテンションで大騒ぎするらしい。

雨がやんだので、テツさんと稚内探検に行く。寒い。こんなに寒い8月は初めてだ。寒い。しかし、地元の女の子の格好は様々だ(野郎は知らん)。フリースのジャケットを着てるような子がいると思えば、ノースリーブを着ている子もいる。8月であることから考えると後者が普通な格好だが、この気温(多分10℃チョイ)だと、ノースリーブは、ねえ。寒くないんだろうか。まあ僕らも上はゴアのジャケット(雨具)で下はハーフパンツという変な格好なのだが。

港には、ロシア文字の書いた船がいっぱい泊まっており、ロシア人がいっぱいいたりと、すこし肩身の狭い感じ。犬が怖い。町にはすぐ裏山が迫る。この裏山(市役所のすぐ裏)にはキャンプ場があったのだが、7月に熊が出てテントが襲われたらしく、閉鎖されているらしい。おそろしい。後はノシャップ岬にいったり、駅に行ったり、最北端100円ショップに行ったり。駅の横にあった店でカニ玉丼(めちゃうまい!甘い!)を食って帰る。日記には「飯食いついでにノシャップ」としか書いていなかったが、まーそんな感じ。

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こんなものを世界に向けて発信していたのだ。
・・・別に今も変わんないか。

(北海道チャリ旅)

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2009.08.14

ライダーハウス

(北海道チャリ旅2002)

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ライダーハウスというのは、バイクや自転車や歩きの貧乏旅行者を、安く泊めてあげる施設である。
北海道ではいたるところにある。
大体一泊1000円以内で泊めてくれる(中にはタダのところもある)。
当然正式な旅館ではないだろう。

汚い旅人を安く泊めたってお金なんか儲からないだろう。
それでもライダーハウスをやるのは、やっぱり楽しいからなんだろう。
毎日がお祭りみたいだから。

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ライダーハウスの主人が率先して宴会することも多い。半強制カラオケ大会等が行われる場合もあり。

(北海道チャリ旅)

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2009.08.07

原野ガール

(北海道チャリ旅2002)

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「森ガール」なる者が流行ってるらしいよ。

「原野ガール」なら会ったことあるけどね。

 

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北海道には、何十キロも人が住んでいないような場所がざらにある。

たとえば、天塩から稚内までは、一軒ドライブインをのぞき、70kmほどもこんな感じで、まったく人家が無い。

このとき私は、こんな景色の中を、前日知り合った二人のチャリダーと一緒に、わいわい喋りながら走っていた。

彼女に出会ったのは、そんな所だった。
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前に自転車が走っていた。追いつくと、ママチャリで、肩から一眼レフを提げて、かごにデイパックを乗せている。僕らは挨拶をして普通に追い抜いた。地元の子だと思ったのだ。
しばらく行って、三人で顔を見合わせた。「こんなとこ地元の子がママチャリで通るわけないよなー」ということである。そこで、その子を待ってみる。なんと東京からママチャリで、しかも野宿で来たらしい!男どもはギアのついたマウンテンバイクでテントに泊まっているのに!

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世の中にはすげえ(=クレイジーな)奴がいるもんだ。
そんな旅してる人なんて、何とか原人とかゴリラみたいないかちぃ人なんじゃないか(原野ガール?)、と思うかもしれないけど、彼女はちゃんと女の子でした。

ちなみに彼女はいま世界を旅するカメラマンで、頭を坊主にしてインド放浪したりしてるそうだ。
やっぱり只者じゃない!

(北海道チャリ旅)

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